第四章「続・白状」 覇

CM)  

メガネの高井のメガネはよーく見える!

あれ? パパの後ろに、白い着物着た女の人がいるよ。

うしみつどき、です。

時報

 

 

オープニング

字幕或いは七ナレ「歴史とは、時の権力者の都合のよいように書かれる」  
(BGM無)
 
(七右衛門のナレーション)
 この地が、まだ松江と呼ばれる前の戦国時代。東に尼子、西に毛利といった大大名。その狭間にあるイム部の郡で特定の領主に服することなく、自治を行い、栄えている郷があった。この物語はこの地の自治と繁栄を影で支えた九人の女の物語である。
 
タイトル
Imbe 9
 
桜娘ーよもぎ
桜娘 曲のみ (提供)
さらに続けてしちナレで、提供各社紹介、前回までのあらすじ
 
主要人物紹介
(途中で「え?まだ3人しかでてないって?あわてなさんなって。急いては事を果報は寝て待てってね」などとけむに巻く)
主要登場人物紹介が終わると、
しちえもんで「それでは開幕までしばしこちらでお楽しみを」
と曲終わりまで。
登場人物
 
 
まだ登場していない人物はシルエットにて。
登場人物
 

畝切の姐さん(ヨ子)

運び屋・女力士の恋太 (らん)

鈴木貴粋(すずき・きすい:スズキ)兵法・剣術師範。家をつぐはずだった兄が厳しかった父に反発し出奔してしまい、仕方なく道場を継いでいる。父の頃からの門下生、鴨井とはお互いに思いあっているが恋仲には至らぬ仲。
天鷺屋おほり(あまさぎや・おほり:アマサギ)=***  旅籠「天鷺屋」女将。各地からの旅人からの情報を握る。また、各地との取引があり、南蛮の新兵器、鉄砲の扱いにも慣れている。スナイパー。
 珠洲美怪(すず・みくゎい:シジミ)  めてんぐとも言われる妖怪。実は捨て子を山に隠れていたバテレンのジョナサンが育てた。妖術を使う。
白魚:修理方のくのいち。
 
 
上居(うわい)東出雲守修理:登場せず。殺陣の際は黒子が刀と目玉を持って移動。
 
香田縄泥(こうだ・じょうでい)=:飲んだくれだが、腕は天下無双の彫物師
長谷慈雲(はせ・じうん)=なおP
鴨井十兵衛(かもい・じゅうべえ)=
 腕利きの浪人。
ジョナサン(じょなさん)=(すでに死亡しているため、回想シーンのみ)
石川七衛門(いしかわ・しちえもん)=石川ちゃん
 かわら版、ある時は消息屋
しちえもんで「それでは開幕までしばしこちらでお楽しみを」
と曲(BGM)終わりまで。
 
タイトル 「続・白状」 覇
 
 
 
出歯亀は、牢に捕らわれている、神楽衆のもとへ。
テロップ(ここから先は、壮絶な拷問の場面となりますので、画像化は避けます)
 
血しぶきが飛んだ出歯亀の顔のアップ
出歯亀:書いてないことが、奥義だと?
 
一方、鈴木道場建物奥の座敷牢
鈴木:十兵衛さん、あとは、大丈夫、下がってて。
鴨井:ですが。
鈴木:大丈夫。このとおり、あのくのいち、抜け出す気はないみたいだから。
格子からは間を置きますから。
鴨井:では。
(と下がるが、廊下の曲がり角で片膝をついて、聞き耳をたてて待機)
 
鈴木:くのいちさん、さるぐつわをとってあげられないので、首を振って答えてね。
白魚:(素直にこっくりと頷く)
鈴木:井之中東出雲守修理、の家中の者、ですよね?
白魚:(こっくりと頷く)
鈴木:あの、秘術の巻物を盗みに入り
白魚:(こっくりと頷く)
鈴木:そして、わざと捕まった。でしょう?
白魚:(少し驚いた表情で頷く)
鈴木:あなたほどの技のある人が、これ聞かれたら怒られるけど、うちの一般の門人の手におちるはずがないもの。それに、舌を噛み切ろうと思えば、そうできる余裕はあったはず。
白魚:(こっくりと頷く)
鈴木:あの秘伝の書に、なにも書いていないこともとうにわかっていた、分かっていて、それを取りに来て、わざと捕まった。目的は何?
白魚:(苦し気な表情)
鈴木:ああ、この質問には答えられないか。でも、私の質問には素直に答えてくれたこと、感謝する。きっと、私たちの敵じゃない、私はそう思うけれど、門人の目があるから、もうしばらく、苦しいだろうけれど、我慢して。悪いようにはしないから。
白魚:(いぶかしげな表情)
鈴木:なんで分かるかって? 読めるの。人の胸の内が。その人の瞳から。
 
しばらく後で、座敷で、鈴木と鴨井が向かい合う。
鴨井:秘伝の書はいかがいたします?
鈴木:修理たちには、分からないでしょう。何も書いてないのだから。
鴨井:慈雲和尚にはなんと。
鈴木:わかってるはず。そもそも、わざわざ何も書いていない書をよこしたことで、修理たちの出方を見た、ということじゃないかしら。
鴨井:ですね。
 
しちナレ:この何もかいていない秘伝書こそ「全ての雑念を捨て、何事にもとらわれることなく」という断捨離流派の奥義を示す。後にタイ捨流という一派の流れとなるが、それはまた別なお話。
 
一方、修理の屋敷
出歯亀が、正月に報告している。
正月:何も書いていないことが奥義、とは、いかに?
出歯亀:さあ?
正月:どいつもこいつも、役に立たぬものばかり。
修理が奥から出てきて
修理:からすさまねんごろにお願いをしておいたぞ。で、なんだたっけ?
正月:いや、何でもない。ん?尻子玉は?
修理:はらみ部屋に。拙者も行きたかったでごじゃるが、帰れと。えらそうに、何様のつもりじゃ。
正月:どいつもこいつも。修理、このままでは、しめしがつかんだろう。イム部を、一つ、こまらせてやらないか?
修理:どうやって?
正月:包囲してしまうのよ。水の組のやつも、戻ってきたことだしな。
(ニヤリと笑う)
 
 
CMあけ。
 
 
葱注:
 このお話は歴史上の話を参考にした、あくまでフィクションであり、一部歴史的事実と違う内容や、歴史的にはっきりしていない内容が含まれます。
 
 
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