第三幕「白状」開(亥)

(七右衛門のナレーション)
 この地が、まだ松江と呼ばれる前の戦国時代。東に尼子、西に毛利といった大大名。その狭間にあるイム部の郡で特定の領主に服することなく、自治を行い、栄えている郷があった。この物語はこの地の自治と繁栄を影で支えた七人の女の物語である。
 
オープニング
桜娘ーよもぎ
 
さらに続けて提供各社紹介、その後しちナレで、主要人物紹介
(途中で「え?まだ3人しかでてないって?あわてなさんなって。急いては事を果報は寝て待てってね」などとけむに巻く)
主要登場人物紹介が終わると、
しちえもんで「それでは開幕までしばしこちらでお楽しみを」
と曲終わりまで。
登場人物
 

畝切の姐さん(ヨ子)

運び屋の恋太 (らん)

鈴木貴粋(すずき・きすい:スズキ)兵法・剣術師範。家をつぐはずだった兄が厳しかった父に反発し出奔してしまい、仕方なく道場を継いでいる。父の頃からの門下生、鴨井とはお互いに思いあっているが恋仲には至らぬ仲。
天鷺屋おほり(あまさぎや・おほり:アマサギ)=***  旅籠「天鷺屋」女将。各地からの旅人からの情報を握る。また、各地との取引があり、南蛮の新兵器、鉄砲の扱いにも慣れている。スナイパー。
 珠洲美怪(すず・みくゎい:シジミ)  めてんぐとも言われる妖怪。実は捨て子を山に隠れていたバテレンのジョナサンが育てた。妖術を使う。
 
 
井上東出雲守修理:登場せず。殺陣の際は黒子が刀と目玉を持って移動。
 
香田縄泥(こうだ・じょうでい)=:飲んだくれだが、腕は天下無双の彫物師
長谷慈雲(はせ・じうん)=なおP
鴨井十兵衛(かもい・じゅうべえ)=
 腕利きの浪人。
ジョナサン(じょなさん)=(すでに死亡しているため、回想シーンのみ)
石川七衛門(いしかわ・しちえもん)=石川ちゃん
 かわら版、ある時は消息屋
 
 
タイトル 「白状」亥
 
前幕からの続きで、神楽の社中の負傷者たちを、長谷寺にかつぎこむ畝切一党。近所の住民も総出で手伝っている(エルトゥールル号の映画のような感じ)
 
慈雲和尚が、あれこれ 指図を出し、美怪が、走り回っている。
お堀:自分で歩ける方は、うちの宿までお戻りください。お部屋はそのままにしてございますんで。
お堀が甲高い声で、誘導する。
美怪を手伝って、負傷者の介護にあたっていた岸がふと一人のところで、顔をしかめる。
岸:こいつは…
さらに、若衆にかつがれた女が一人、
若衆(ゑ):もう一人、頼みます。気を失っているようで。
そこで、その顔がupになると、実は白魚で、薄目を開けて様子をうかがっている。
鴨居:息はあるのかい?
ゑ:はい、おそらく、爆発のショックか何かで気を失っているかと。
鴨居が、白魚を御姫様抱っこでひきとり、つれていく。
鴨居は、寝かせる場所をさがしてきょろきょろしているので、きがつかないが、白魚は(おしか的に)目を見開いて、顔を赤くし、やがて、ぎゅっと目を閉じる。
 
寺の奥座敷では、やっと起き上がった縄泥が早速、慈雲和尚と般若湯をちびちびと。
高田:いや、和尚、助かった。にしてもえらいめにあったぞ。
以下、昨晩の社中の襲撃のくだりを聞かせている。
 
一方、ひとまず、負傷者の収容と、応急治療が終わった本堂では、鴨居と岸とゑが雑談中。
鴨居:岸さんは、初めてでしたな、このそうゑもんと会うのは。
ゑが一礼。
岸:ああ、道場でたまにおみかけしたことはあるが、こうやって面と向かっては初めてかな。
鴨居:(ニヤリとし)このそうゑもん、若いのになかなかの苦労人でな。なんと竜宮城へ行ったことがあるんだと。
岸:はあ?
ゑ:(少しこまった顔をし)竜宮ではござらぬ。500年ほど後の世だ、と…
岸:(表情で)??
鴨居:ああ、わかった。半年過ごして、500年前に戻ってきたというのだろう?三日で三百年の竜宮城と似たようなものではないか。
しちナレ:このそうゑもんという若武者が、500年後のイム部の郷にあらわれて、騒動を巻き起こすお話は、また、別の機会に)
ゑ:そういえば、そうかもしれませんが…
鴨居:で、こやつ、その500年の竜宮で、あやめという女性とよい仲になったとか。岸さんがさがしているのも、あやめ様であったよな?
岸:そうではあるが…まさか竜宮に行ったとも思えませぬしな。
鴨居:そうゑもん、岸さんに、ゆっくり語って聞かせろや。特にその、あやめさんのことを。
ゑ:(反論する気もうせて、投げやりな感じで)わかりましたよ。
話が続く。
 
その頃、本堂に寝かせれていた、白魚が目を開け、まず、眼だけで、周囲の様子をうかがい、そろそろと起き上がる。
白魚の頭の中に修理の声が
修理:神楽の一味の指揮をとっていたのは、夜叉の面の女だ。そいつを連れてまいれ。さすれば、白魚、お前もかわいがってやるぞ。
白魚、我知らず、身震い。が、寝かされている中から、女を探している。
 
 
 
エンディングテーマ(誰が為に)よもぎ版。 
 
CMあけ。
 
 
葱注:
 このお話は歴史上の話を参考にした、あくまでフィクションであり、一部歴史的事実と違う内容や、歴史的にはっきりしていない内容が含まれます。
 
 
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