(ろくえもんのナレーション)
 この地が、まだ松江と呼ばれる前の戦国時代。東に尼子、西に毛利といった大大名。その狭間にあるイム部の郡で特定の領主に服することなく、自治を行い、栄えている郷があった。この物語はこの地の自治と繁栄を影で支えた七人の女の物語である。
 
 
タイトル「」い
 
行者の列に施しを、
死者の手向けに花束を、
悪漢どもには死の制裁を。
 
しかして、吾等、雲洲護神兵団、
神々の里を護る、狼とならむ。
 
スセリ姫の御名の元、
全ての不義に、
鉄槌を。
 
 
 
この庄屋は黙して語らなかったが、この河童行者、尻小玉は、親切に小屋にとめてくれた村人の娘を襲い、一人の子を産ませていた。それが修理である。しかし、首切り峠のたたりか、尻小玉の妖術か、その翌日には娘は修理を産み落とす。姿は半人猿の修理(この時点では名前はない)の姿に村人娘とその両親は、驚き、尻小玉をたたき出す。昨日まで親切にしていたと訝しがる他の村人に両親は顛末を聞かせ、村人の怒りは尻小玉に向き、村を追い出される。
(この後、各地を放浪した尻小玉は、偶然にも人の数倍の勢いで成長したわが子修理に会うのだが、それとは気づいていない。だが、尻小玉が神楽衆の中で唯一裏切り、修理に走ったのは、このゆえんなのかもしれない)
 しかし、数日後、その呪われた姿の修理を見た村人は誓い、をたてる。
 
 
老いも若きもも。子供連れの女も、みな祈祷師への贈り物を持ってオーディアルに出かける。
 儀式は森を切り拓いた藪の中で、夜明けとともに行われる。バランテ人たちは歌を唱いながら到着すると祈祷師を囲んで集まる。祈祷師は彼らに順々に毒を手渡した。毒を飲んだ者はすぐに走って木の根もとに行き坐りこんだ。死んだ者は魔法使いであって、すdべての凶事は彼のしわざであったと思いこまれ、人々の憎しみの対象になる。衣服をはがれ、茂みに投げこまれ、埋めないままにハゲタカやハイエナの餌食にされる。生き残った者たちはうたいながら部落に帰って行き、大宴会がが開かれ、太鼓の音は鳴り続け、祈祷師の前には贈り物が山と積まれた。金持も貧しい人もみなが魔法使いのいなくなったことを喜び合い、部落にふりかかった禍いが過ぎたことを確信した。数時間前には彼らの友人であり親類であった死者は、彼らとともに住んで彼らを滅ぼそうとした魔法使いにすぎなかったと信じて疑わなかった。
(p276)
 
下級階層の人間は多数死んだが、生まれのよい人間とか、高い地位の人間は法廷でしばしば生き残ったことからみて、オーディアルにはいろいろのトリックがあったらしい。
(p280)
いずれもHバーン著「くすりと人間」より
 
(この村では庄屋が祈祷師を兼ねている)誓い(ときした汁:toxicity:毒性)によって、娘と両親その他の村人も大勢が亡くなる。が、衆りはその毒薬によってさらに黒いムックのような姿になり、ある山のほうへ走り去る。その日から毎晩のように獣のうなり声がすることから、生き残った村人たちは、その山を猿隠山、と呼ぶようになる。
 
その不気味な猿隠山の遠景、その上を黒い雲が覆っているシーンからFOで終わり。
 
 
 次回(第 話)予告
 
 
エンディングテーマを横から出てきたSound aliveの松本贋作が歌う。 
 
CMあけ。
 
 
葱注:
 このお話は歴史上の話を参考にした、あくまでフィクションであり、一部歴史的事実と違う内容や、歴史的にはっきりしていない内容が含まれます。
 
 
ご覧の風景は
 
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